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卑劣なプロパガンダ映画「ザ・コーヴ」 April 19, 2010

Posted by TAMAGAWABOAT in Japan, Japanese, racism, whaling.
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今年3月のアカデミー賞・長編ドキュメンタリー賞受賞作品「ザ・コーヴ」の全編を観た。日本での一般公開は今年の初夏を予定しているらしいが、私は、この映画を一足先にある動画サイトで観させてもらった。この映画を観ながら私は、「このトーン、どこかで観たぞ。なんだろ、ん?ああ、そうだ!これはスニーカーズだ!」と叫んでしまった。92年に公開されたダン・エイクロイド、ロバート・レッドフォード共演の「スニーカーズ」という映画。その「スニーカーズ」に、懐かしの「わんぱくフリッパー」を足して2で割った作品、それが「ザ・コーヴ」。「スニーカーズ」については詳しいことはここでは述べない。コンピューターのハッキングを扱った映画であったが、結構はずした(期待を)映画だった。映画を観ても何も残らない。ただただ時間の無駄を後悔するような映画。もし「スニーカーズ」をかつて観た人で、今回の「ザ・コーヴ」を観れば、思わず「どこかでこの雰囲気みたような」という印象を受けると思う。

映画「ザ・コーヴ」を総括すると、「イルカちゃん大好き」にかこつけて一方的な視点から、ヤラセと虚偽を交え、反捕鯨を名目とした、実質的には反日プロパガンダ映画と断言できる。製作者の押し付けがましいほどの自分よがりの価値観とフェイクな正義感。それが理解できた瞬間(理解できるまで長い時間を要さない)、この映画に費やした時間の無駄を後悔してしまう映画だった。この映画を観た者に何も残さない、何も考えさせることができない映画、それが「ザ・コーヴ」である。本来ならば、観る者にとって「いままで気づかなかった視点」を与えることによって、観る者に何かしら考えさせることができる映画を「ドキュメンタリー」と呼ぶのだ。その考えること、いわば問題提起。その問題提起が普遍的であればあるほど、それを私は、素晴らしいドキュメンタリーだと思う。そのドキュメンタリーに対峙して、一方的な視点や考えを無理やりにでも観る者に押し付けようとする映画を「プロパガンダ」と呼ぶ。この「ザ・コーヴ」、「イルカちゃん大好き」「日本叩き大好き」な浅薄で単細胞な人たちには評価されるのかもしれないが、よくもまぁ、こんな映画を日本で配給しようとする会社が存在すると聞くと、逆にその配給会社の勇気に感服してしまう。この映画を「優れたドキュメンタリー映画」と思っている日本人は、きわめて少ないだろうから。

3年ほど前、話題になったドキュメンタリー映画「いのちの食べかた」(ドイツ・オーストリア:2005年制作)を渋谷で観た。ナレーションもない、言葉もない・・・静かなトーン、黙々と静かに進行する家畜の屠殺シーン。次々と殺されていく鶏、豚、牛。そして、その現場で働く人々、ただ黙々と働く・・・。「感情」をしっかりと抑制したトーンの中に、この映画を製作した者の「知性」を感じ取ることのできる映画だった。これこそが「真の優れたドキュメンタリー映画」なのである。映画「いのちの食べかた」を劇場で観た人の多くは、劇場からの帰りに食堂やレストランに入って、お皿にのった「肉」を眺めながら、しばし感慨にふけってしまうのだろうなと思った。私自身は、この映画から、私たち人間は動物に対して「可愛い」という感情を抱きつつも同時に、自分たちが生きるためには、彼らの命を絶ち、その肉体をいただかなければならないという、きわめて悲しい存在なのかなと思った。日本人が食べる前に手を合わせながら発する「いただきます」という言葉には、命と引き換えに「肉」を提供してくれた生き物への「感謝」の意味が込められているのだと認識した。

「いのちの食べかた」と、言わば対極にある「ザ・コーヴ」。最後に、映画「ザ・コーヴ」をもうひとつ評するならば、私は次のようにコメントするだろう。「ザ・コーヴ」はきわめて卑劣なプロパガンダ映画であると。なぜならば、この映画には、観る者たちに、イルカの命を絶つ人々に対して「憎悪」を抱かせるように仕組まれているからだ。誰も好き好んで、家畜や生き物を殺しているのではない。誰かが「肉」を提供してくれる生き物の「命」を絶たなきゃならない。「屠殺」は自らの手を血で染めるような仕事。多くの人々が嫌がる仕事なのだ。しかし、生き物の命を絶つという仕事に携わる人々とその肉体の解体に携わる人々の労働によって、われわれ人間はそれらの「肉」をはじめて食べることができるのだ。どうしても人間社会において不可欠であり、きわめて大切な仕事。人間社会においてそのような不可欠かつ大事な仕事を茶化したり蔑んでみたり、さらには、それらの仕事に従事する人々に対して「憎悪や偏見」を煽ろうとする、しかも、ヤラセや視覚的な効果によって・・・とんでもない映画だ!なんて卑怯なんだ、なんて卑劣な映画なんだ、「ザ・コーヴ」は反吐がでるほど卑劣な映画だ。和歌山県太地町の人々をはじめ日本人全体が、この映画によって深刻な人権侵害を受けている。私は、映画「ザ・コーヴ」の製作者ルーイー・サホイヨスを許すことはできない。

シーシェパード制作の「ザ・コーヴ」に表現の自由を認めない
映画「ザ・コーヴ」の上映はすべて中止すべきだ
THE COVE – A Despicable Propaganda Movie
WHAT’S THE PURPOSE OF ANTI-WHALING?

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いのちの食べかた

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